【質問にお応えしますシリーズ】 支え合い新聞部とは?

 先日、「支え合い新聞部」とはどんな新聞なのですか?という質問を頂きました。
世の中にはないであろう新聞なので不思議に思うのも当然だと思います。

 「支え合い新聞部」は2021年の7月に結成されました。
この新聞部を運営しているのは、NPO法人志免地域支え合い互助基金と志免中学校の有志の皆さんです。
NPO法人志免地域支え合い互助基金では、事務局や吉村ITアドバイザー、門谷篤さんが新聞つくりに関係しています。
一方志免中学校では、仲村校長先生をはじめ教師の皆さま、中学生約18名が関わって頂いています。
顧問の先生は、初期は辻先生。現在は橘木先生が関わって下さっています。

 ではなぜこういった新聞部を創ろうと想ったのか..?

 2020年からコロナ渦となり社会活動がストップしました。しかし、【いつかは夜が明ける。夜が明けた時は違う時代になっている】漠然としていますが、そのような想いがありました。

 事務局がコロナ渦で危惧したのは、会員の皆さま、寄付をして頂いている皆さまとのコミュニケーションが無くなること。そして、社会とのコミュニケーションが無くなることでした。【これだけは何としても無くしてはならない】と想い、役員さんに提案をさせて頂いたのが「支え合い新聞」でした。

 志免町の中には多くの「支え合い」活動があり、それを率先して行っている人がいます。
その「支え合い活動 及び それを行う人」に焦点を宛てた新聞をつくり、会員の皆さん。寄付を頂く皆さん、志免町の皆さんに読んで頂き、志免町の良さを感じて頂き、自分にもできる支え合い活動を始めて頂きたいとの願いを込めて配達する。
という内容でした。

 2020年に1号~3号までを創りました。
支え合い新聞は、以下の様な順番でつくっています。
社会の状況を観て感じ企画する ➡ 取材対象の活動や人を決める ➡ 取材申し込み ➡ 取材 ➡ 編集再企画 ➡ 文字おこし・編集 ➡ 印刷 ➡ 配達。

 第1号・第2号をつくり、配達をする中で、事務局視点と志免町住民の方々の心が動く点に違いを感じます。何か異和感を覚えます。
そして第3号では視点を変えてみたいと想い、当時の志免東中学校の3年生5人に集まって頂き、学校内での支え合い・学校外での支え合いについてインタビューをする座談会を開催して頂きました。当時の川口校長先生、仲村教頭先生には大変お世話になりました。

 座談会のなかで感じたのは、学校内では支え合いの意識もあるし、支え合うことをとてもよく行っている事がわかりました。しかし、社会に出るとその意識が薄くなり、行動が..ということでした。なぜ学校内と学校外では違うのかな?という漠然とした疑問が湧き上がります。

 お話をさせて頂くなか、
【中学生の感性の素晴らしさや素直さ、そして率直な発言力は、今の社会に必要な要素だ。また、座談会で感じた疑問も社会に縮図であり、中学生がそれをわかりやすく教えてくれた】
そう確信し、翌年、志免中学校の仲村副校長先生に「支え合い新聞部」のお願いにあがりました。
【中学生のもつ感性の素晴らしさ、素直さ、率直な発言。これは、今の時代に必要な要素です。また、コロナ渦が終わるとデジタル・オンラインの時代となり、中学生の力が必要な社会になっています。志免町にある支え合いやそれを行っている人を、その中学生の視点で記事をかき、志免町住民の方々にこの支え合いの大切さを改めてお伝えしたいので宜しくお願いします】と提案させて頂きました。

 仲村副校長先生は、校長先生、志免中学校の先生方にお話をして下さったと思います。また納得コミュニケーションを図りながら説得するような結果を創られたのだと思います。
この想いを実現させてくださいました。
そして2021年7月。遂に「支え合い新聞部」が結成されます。

 まず最初に行ったのは、西日本新聞社の藪さん(現在、新聞部の顧問)にお願いし、新聞の作り方を学ぶ。からでした。

 次に学んだのは、新聞のテーマ決めや構成等を含めたデザインの勉強でした。デザインとは?を西日本工業大学デザイン学部准教授の浜池孝史さんを講師にお招きして開催しました。伝えるとは?が学びのテーマでした。

 そして、いよいよ実践に入ります。
第1号のテーマや新聞の構成から決めていきます。

 最初は2人の中学生部員でしたが、徐々に増え、6人のメンバーで構成され、取材を行っていきます。初回の取材先はシメサイ。芸人さんやボランティアを行う志免町住民の皆さんです。そして、世利町長や丸山真智子議長へのインタビューも行いました。
取材を終え、いよいよ編集へ!と向かっていた矢先、コロナの大流行。活動がストップです。
ピンチを迎えます。取材したネタがどんどんと古くなっていく..。初回なので何とか早くスムーズに!と思いましたがコロナに勝てず..
その年度の最後の最後に出来上がり、町長に第1号を直接手渡しし、その模様を西日本新聞に取り上げて頂き掲載して下さいました。
2024年度までに4学年の卒業生を送り出すことが出来ています。

 この春から、志免東中学校も「支え合い新聞部」に参加をして下さるようになります。
そして、新聞部➡新聞社 へと変わり、より本格的な運営へとステージアップをする予定です。

 中学生達には、それぞれの運命のなかで、命を懸けても良いと思う何かを見つけて欲しいと想っています。そして、体当たりできる何かが見つかったら、その対象から逃げることなく体当たりをして欲しい!そう想っています。
この新聞つくりは、中学生にとって人生道場です。その人生道場の中から、どんなに苦境であり、逃げたくなる出来事があっても、その物事への視点を切り替え、自分が成長できるチャンスだ!と受け止めながら最後までやり通す経験を積ませてあげたいと想い、この度、そのハードルを少し上げた新聞社へとなります。

 この体験が、部員が社会に出た時に少しでも役立てば嬉しいし、NPO法人志免地域支え合い互助基金の会員さんや寄付をして頂いている方々にも喜んで頂けると想っています。

 質問をして頂いた方のお陰で、新聞部について書く事ができました。
質問を頂いた方、どうもありがとうございました。厚く感謝申し上げます。