いつもNPO法人志免地域支え合い互助基金を応援して頂いている皆さま、今日から2025年度が始まります。
『一年の計は元旦にあり』
という言葉があります。それに因み、NPO法人志免地域支え合い互助基金の元旦である4月1日に抱負を述べさせて頂きます。
2018年度に法人設立を行い今期で7期目を迎えます。
基金という法人運営を行うことが初めてで、おどおどしていた初年度。当法人の基盤である志免西・地域協働ネットワークから活動をスタートします。何もかもが初体験です。
2019年度は、いよいよ志免町全体に活動を領域を延ばしていきます。
いろんな法人やコミュニティで法人説明会をさせて頂いたり、活動報告会や法人説明会をさせて頂きます。その中で、4つの団体・事業に助成をさせて頂きました。
その1つに『やさしい声かけ訓練』があります。
財部美佐子さんを実行委員長とし、モデル町内会となる別府3町内会、志免西小学校の陶山校長等々と実行委員会を結成し、認知症の方を対象とした声かけ訓練をしました。
内容としては、別府3町内会の高齢者の方に帽子を被って頂き認知症の方役になって頂きます。そして町内会内をうろうろ歩いて頂くのです。
そこに別府3町内会で暮らす小学生達が町内会の中を歩き、帽子を被った高齢者の方を見つけ、声をかけ、公民館までお連れし、公民館までたどり着くと高齢者の方から『サンキューカード』を頂くという内容です。
この訓練、ぼっつけ本番です。実行委員会の会議の中で、委員の方から『事前に声のかけ方を教えない方がより身につく。意識の落とすことができる』と提案して頂いた事からその様にしました。
声をかけても反応をしてくれない高齢者。小学生たちは苦戦をします。お母さんたちのアドバイスも借りながらようやく公民館に辿り着きサンキューカードを頂く。とてもハードな訓練になりました。
翌年、その時小学生だったお子さんが中学1年となり、人権作文を書いています。その際に自ら設定した題が、この時の訓練のことでした。
『この訓練を通じ、日頃から地域の方々と挨拶や会話を行い、いざという時の為にコミュニケーションができるようにしていきます』という趣旨の内容が書かれていました。
この訓練を町全体に拡げたい!そう想い、2020年の2月22日に報告会を町民センターで行う予定でした。事前の申込では多くの方が集まる状況だったのです。
しかし.. コロナが数日前に感染開始。延期となりました。
それからはコロナ時代が3年続きます。しかし基金は動きます。
コロナで高齢者の方の動きが止まります。これまで高齢者の方との協働が多かったのですが、ここからは中学生との協働をはじめます。
2020年度は『支え合いシンボルマークの募集』(志免中・志免東中から合計800通の応募を頂きました。)
そして、『支え合いシンボルマーク決定』➡缶バッジ事業・シールコラボ事業を実施します。

2021年度は『支え合い新聞部』の結成(志免中学校の有志の方々と結成します。最初の中学生部員は2名でした)。現在まで第5号の新聞発行。そして4学年のOBが誕生しました。
今年度からは『支え合い新聞社』となり活動を開始します。
2022年度は、さわやか福祉財団主催の『いきがい・助け合いサミットin東京』の分科会26にて登壇をさせて頂きました。全国を見渡しても、行政が支援をしていない住民による基金を組成している団体は当法人だけのようです。この場は2022年9月2日に行われました。この日は、設立当時理事長であった故・下稲葉康之先生の一周忌の日です。先生の代わりに登壇をさせて頂きました。
2023年度は、コロナが5類となり活動再開ができる年度となりました。が、地域互助力が低下。地域の支え合い・互助の担い手と期待されている町内会が苦しんでいる。この現実を目の当たりにします。そこで、『いきがい・助け合いサミットin東京』に参加をさせて頂いた時に話を聴いた鹿児島市唐湊山の手町内会の会長である『金子陽飛』さんを志免町にお呼びし、大交流会を開催。高校生の時に町内会長になり、20歳である金子陽飛さんのお話に共感を覚えます。
また、その際に行った多世代シンポジウムにて『コミュニティ』の大切さをこのコロナで学んだというお話を、『支え合いシンボルマーク』を考えて下さった宮島煌さんが話してくれました。
コロナでテニスの大会が中止になる中、どの様にしてモチベーションを保てば良いか.. とても難しい時期、いろんなコミュニティに属していた宮島さんは氣持ちを切替え、レジリエンスをしていきます。そのご経験から、いくつかのコミュニティに所属する事がとても大切だと話してくださいました。
後は、そのコミュニティをどう増やし、関わり、アメーバーの様に「コンパッション(おもいやり)』をもって延ばしていき、重ね合わせていくか?です。とてもありがたい示唆を頂きました。
2024年度、念願の「コミュニティ」に関するプロジェクトが誕生します。
また、身寄りのいない方の生活支援という現実が目の前にやってきます。身寄りがいない・コミュニティにも属していない。よって、コンパッション・コミュニティ力が0。この方の生活支援をどうやったら良いか?の現実を目の前にし、それに体当たりする為にモデル事業を開始します。それと同時に、志免町民の方々と対話を行いたいと想い、「退院支援から生活支援を考える」シンポジウムを開催し、その後「志免町民の生活支援を考える会」を結成。
現在、「コンパッションタウン志免」を目指して活動中です。
これに、コミュニティとコミュニティをコンパッションで結びつけるコーディネートの役割を果たす存在が街中に必要です。そこで『まちの保健室・事業者ネットワーク志免』実行委員会が結成され、今後、認定コーディネーターの養成を目指したいと考えています。
さあ、この2025年度。
いよいよ行動の時です。そして、その行動を支える財源確保に向け、より基金規模の大きな団体へと変身する年度になります。この年度に行うチャレンジが、今後の歩みを左右することになると意識しています。
皆さま、今年度からNPO法人志免地域支え合い互助基金は『温故創新』して参ります。
ご支援の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。