『おたくのNPO法人は人件費を支出していますか?』
【いいえ、ありません】
『ではどの様にして経営しているの?何かごまかしているんじゃないの?』
【NPO法人志免地域支え合い互助基金では、人件費の支出はございません。事務局運営経費については社会医療法人栄光会さんが年間100,000円で受託して下さっています。
また、ホームページの管理分析等を含めたデジタル・IT関連については、吉村和也さんが取締役を勤めるD-grantさんと契約を結ばせて頂き業務をお願いしています】
この様な問合せとやり取りが毎年の様にある。
ここで感じるのは、NPO法人に対する社会の受け止め方が、NPO法人=ボランティアになっているのではないか?また、非営利とボランティアを混同しているのではないか?ということだ。
そもそもNPO法人は利益(収益)を出して良い。それをどの様に扱うかという点が、株式会社と違う点である。
NPO法人の会計基準は行政と同様の会計基準である。よって、利益(収益)が出たとしてもその資金については『非分配』であり、その資金は次年度の繰越金となる。株式会社であると株主に対し利益(収益)の配当として『分配』する。
従ってNPO法人は、社会的利益や経済的利益を生むことを目的として活動し『非分配』を行う法人なのだ。
一方、ボランティアは、原則的に個人の『自主性』『見返りを求めない』に基づく活動だ。
日本各地で災害が起きた際に『災害ボランティア』を行う方がいるが、この行為はまさにボランティアなのだと思う。言い換えれば、ボランティアは社会貢献活動であり、利益(収益)を生むことを目的としていない。『無報酬』なのだ。
この『無報酬性』と『非営利性』がイコール関係と解釈されているのではないか?と感じる。これは全く持って別物である。
それともう1つ。
NPO法人は事業における社会的責任を負う為、一般的には有給職員が事業運営を行う。
そうなれば、一般企業と同じく運営資金が必要になる。
また収益事業に関しては株式会社と同じく税率が課せられる。
つまりNPO法人は、地域社会に対して社会的利益、もしくは経済的利益を追求するため「社会的責任」をもって事業を行うのに対し、ボランティアは利益を求めず有志で活動する。こういうメンタル側面の違いもある。
問い合わせを頂く方にこの様なお話をさせて頂きたいが、何せ電話での問い合わせになるためそれが出来ない。
NPO法人の経営はボランティアでは出来ない。
NPO法人志免地域支え合い互助基金は、社会医療法人栄光会及び宮本陽子副理事長、渡邊明理事、山田忠政監事、12名の正会員の皆さまが破格の委託費及び無報酬で経営に参画して頂いているから経営ができ、多くの会員の方や寄付者の方々がいらっしゃる為事業活動が継続できている。
この場を借りて、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。
