モデル事業『退院支援から生活支援を考える』  途中経過報告

 2024年7月。
暑い暑い夏のなか、あるモデル事業が始まりました。

 それから遡る事1ヶ月。6月の助成委員会に於いて『NPO法人志免地域支え合い互助基金の設立趣旨をどの様にして実現させていくか?』についての議論となります。
助成目標を達成するなか、本格的に設立趣旨実現に向けてスタートがきれる準備が整ったためでした。

 新規で事務局入りをして下さったケアマネの江藤さんから提案がありました。
『身寄りのいない高齢者の方の入退院・生活支援についての話し合いを始めませんか?』すると民生委員の宮本副理事長から『入退院支援~生活支援』に関する事例を通じて、民生委員さんが家族機能を果たさざるを得ない状況について解説して下さいました。

 この大きな社会問題は、まさにNPO法人志免地域支え合い互助基金がその存在の必要性を感じた社会問題であり、ここの議論を巻き起こし、志免社会の中でどの様に解決していくか?への解のない答えに対する対話が必要だという意見で一致。一氣にモデル事業開始となります。

 80代後半の男性高齢者〇さん。奥様が亡くなり身寄りがいません。
人との付き合いが苦手で、ささやかに生活をされている〇さん。借家で野菜を創ったり、家の中で便利に暮らせるよう自ら創作家具をつくり、整理整頓を欠かしていません。自炊を行い、栄養面や健康面にも氣を遣いながら、一所懸命に生きていらっしゃいました。

 そんなある日、腰を圧迫骨折。
そのまま入院になります。病院にお金を届けてくれたり、日用生活品を届けてくれたのは、日頃から見守ってくれている民生委員の笑顔さんでした。

 江藤さんが、病院のメディカルソーシャルワーカーさんに、モデル事業について趣旨を話してくださいます。その結果、医療チーム・在宅チームが誕生し、モデル事業が開始されます。まず病院にて医師を含めた退院前のカンファレンスがあります。そこには在宅チームも参加します。
在宅チームを構成するメンバーには、ケアマネの江藤さん。民生委員の笑顔さん。基金の渡邊さん・鷹尾さんです。
そして後日、〇さんのご自宅で、メディカルソーシャルワーカーさんを交えた在宅チームの退院前カンファレンスが行われます。ここには介護事業者も参加します。

 この〇さん。人との付き合いが苦手でごく僅かな方との付き合いがあるなか、偶然ですが、この在宅チームのお1人と、お元気な頃からお付き合いがあったことがわかります。

 退院当初から在宅チームのお1人が、自宅で食事をつくっては〇さん宅にお裾分けを見守りがてら行って下さっています。多い日には週に3回、夕食を持ってきてくれるようです。また、民生委員の笑顔さんも愛溢れる方で、周囲への見守り強化のお願いや声かけ強化のお願いをして下さり、〇さんは介護サービス以外でも多くの方の見守りや励ましにより、見る見るうちに元氣になっていきました。

 そして年末。
今まで以上に毎月のお金が必要な時期を迎えてきます。年金収入と出ていくお金のバランスが難しくなります。貯えていた資金にも陰りが出始めます。

 どうすべきか?
現在〇さんは、将来のことを想像する上で葛藤中です。そして我々チーム〇さんのスタッフも葛藤中です。
〇さんがどの運命を選ぶか.. もし、我々スタッフが選んで欲しい運命の道を選ばれない時、どの様にして納得コミュニケーションを行うか? 私は〇さんになったつもりでイメージをし、何をお伝えするかについて決意をもって今日の昼、〇さんとお会いしました。

 結果、〇さんは自分1人で考えた末、私達と同じ運命を選ぶことを決めていました。身体中にあった緊張感が一気にほぐれ、帰りに思わずラーメンを食し、替え玉まで行うほどでした。

 良かった。〇さん、本当に良かった。勇氣と覚悟がいったと思います。〇さん、応援しています。