
- 防災における共助の意味と、自分にできることがわかります
- 災害時に慌てないために、地域で準備しておくことがわかります
- 寄付や助成金を、防災活動にどう生かすかがわかります
「助け合いたい」と思っていても、災害時に動けますか?

大雨の予報が出たとき、近所に一人で避難することが難しい人がいたら、誰が声をかけるでしょうか。
連絡先がわからない、避難先を聞いていない、担当者が不在だった。
こうした行き違いがあると、助けたい気持ちがあっても行動につながりません。
防災における共助を実践するには、平時のうちに「誰が・いつ・何をするか」を確かめておくことが大切です。
この記事では、避難前の準備から安否確認、避難生活の支え合いまで、地域で取り組める具体的な行動を紹介します。
防災における共助とは?|自助・公助とつながる助け合い

共助は、身近な人と安全を確かめ合うことです
防災における共助とは、地域住民や身近な団体などが協力して、災害から命や暮らしを守ることです。
例えば、避難情報を伝える、一緒に避難する、避難先で困りごとを聞くといった行動があります。
災害時には、停電や道路の被害などにより、必要な支援がすぐに届かないことも考えられます。
そのため、近くにいる人同士で状況を確かめ、支援につなぐ備えが必要です。
「近所の人が避難を始めたか、電話で確認する」。このような行動も、共助の一つです。
自分の安全を守ることが、助け合いの出発点です
防災では、自分や家族を守る自助、地域で支え合う共助、行政や消防などによる公助を組み合わせます。
家具の転倒対策や家庭の備蓄は自助です。
近隣への声かけは共助であり、救助や公的な避難所の開設などは公助に当たります。
ここで大切なのは、支援する人自身も安全を確保することです。
浸水した道を無理に進んだり、倒壊のおそれがある建物へ入ったりしてはいけません。
地域でできることと、専門機関へつなぐことを分けて考えることが、安全な助け合いにつながります。
災害が起きる前に、地域で整えたい3つの備え

①ハザードマップで、避難先と経路を確認します
まず取り組みたいのは、地域の災害リスクを同じ地図で確認することです。
近所でも、川沿い、低い土地、斜面の近くなど、場所によって注意点は異なります。
「近い避難先だから」という理由だけで決めず、災害の種類に合った場所と経路を確認する必要があります。
志免町は、防災ハザードマップで洪水・内水・土砂災害などの情報を公開しています。
家庭だけでなく、自主防災組織などの活動にも活用できます。
志免町ホームページ
例えば、平時に近所の人と避難経路を歩き、段差や狭い道を確認してみます。
通れなくなった場合の別の経路も話し合っておきましょう。
地図を見ることと、実際に移動できるか確かめることをセットにすると、備えが具体的になります。
②支援が必要な人と、避難方法を相談します
次に、一人で避難することが難しい人について、本人の希望を聞きながら準備します。
「高齢だから手伝う」と一律に決めるのではなく、歩行、情報の受け取り、移動手段など、どこに手助けが必要かを確認することが大切です。
例えば、次の内容を話し合います。
- 避難情報を、どの方法で伝えるか
- 誰が声をかけ、不在の場合は誰が対応するか
- どこへ、どのように避難するか
- 家族や支援者へ、どう連絡するか
内閣府は、自ら避難することが困難な人への支援として、個別避難計画の取り組みを紹介しています。
地域だけで抱え込まず、自治体や福祉関係者と相談して進めましょう。
内閣府
連絡先や健康状態などの情報は、本人の意向を確かめ、共有する相手や保管方法も決めておきます。
③連絡できない場合まで、訓練で確かめます
連絡網を作っただけでは、実際に使えるかはわかりません。
スマートフォンを使わない人や、日中は不在になる人もいます。
電話やLINEなど、普段使える方法を確認したうえで、連絡が取れない場合の対応も相談しましょう。
訓練では、「担当者が不在」「電話がつながらない」といった場面を一つ加えると、準備の不足に気づけます。
また、備品についても、置き場所、鍵の管理者、使い方を確かめます。
備えの目標は、名簿や物品をそろえることではなく、必要な場面で使えるようにすることです。
災害時の共助は、避難前・発生直後・避難生活で考えます

大雨では、危険になる前の声かけを大切にします
大雨など、危険が予測できる災害では、早い段階での声かけが重要です。
警戒レベル3「高齢者等避難」では、危険な場所にいる避難に時間がかかる人と、その支援者が避難します。
警戒レベル4「避難指示」では、危険な場所にいる人は全員避難することが基本です。
bousai.go.jp
「避難の準備はできていますか」「決めていた避難先へ移動しますか」と、具体的に確認しましょう。
ただし、声かけのために自分の避難が遅れてはいけません。
周囲の状況や自治体の情報を確認し、危険が高まる前に行動することが大切です。
発生直後は、安全な範囲で安否を確認します
地震などの発生直後は、まず自分と家族の安全を確保します。
そのうえで、可能な範囲で近隣の安否を確認します。
例えば、「避難済み」「連絡が取れた」「状況がわからない」を分けて記録すると、必要な対応を整理しやすくなります。
返事がないことだけで、無事とも被害があるとも決めつけないことが大切です。
人命に関わる緊急事態は119番などへ通報し、場所や確認できた状況を伝えます。
自分たちだけで解決しようとせず、専門機関につなぐ行動も共助です。
避難生活では、困りごとを支援につなぎます
共助は、避難が終わった後も続きます。
避難所では、案内が聞き取りにくい人、必要な物資を受け取りにくい人など、異なる困りごとが生まれます。
在宅で避難生活を送る人の状況も気にかける必要があります。
「何か困っていることはありますか」と尋ね、本人の了解を得て、避難所の運営担当者や自治体の相談先へ伝えましょう。
共助には、自分で手伝うことに加えて、必要な支援へ橋渡しする役割があります。
寄付・助成金を、実際に役立つ防災の備えにつなげる
寄付で応援する際は、備えの目的に注目します
地域の防災活動を支えるには、訓練の資料、情報を伝える道具、講師への謝礼など、活動内容に応じた費用が必要です。
寄付で応援する際は、「何を購入するか」とともに、その支援で誰のどのような困りごとを減らせるかに注目してみてください。
例えば、避難経路の確認会で使う地図の印刷費なら、参加者が自宅からの経路を確かめる機会につながります。
活動団体も、使途と実施後の変化を伝えることで、寄付者に支援の意味を説明しやすくなります。
助成申請では、課題・行動・確認方法をつなげます
助成金を申請する団体は、購入品の一覧から考える前に、地域の課題を整理しましょう。
例えば、次のような活動案が考えられます。
- 課題: 一人暮らしの住民に、避難情報が届くか確認できていません。
- 行動: 希望者と連絡方法を相談し、電話による連絡訓練を行います。
- 確認方法: 連絡できたか、難しかった理由は何かを振り返ります。
これは活動を考えるための例であり、特定の助成制度で採択されることを示すものではありません。対象経費や申請条件は、各制度の募集要項で確認してください。
「何を買ったか」だけでなく、「何ができるようになったか」を確かめる視点が、実用的な防災活動につながります。
地域の共助を、今日の小さな確認から始めましょう

防災における共助は、災害時に突然、誰かの力だけで実現するものではありません。
避難先を確認する、連絡方法を相談する、短い訓練を試す。その積み重ねが、いざというときの行動を支えます。
まずは、家族や近所の人と「大雨のとき、どこへ避難するか」を話してみませんか。
活動に参加する人も、寄付で応援する人も、助成を活用して備えを整える人も、それぞれの立場から地域の安心を支えられます。
できることを一つ確かめ、実際に試してみることが、防災の共助を育てる第一歩です。
地域の支え合いを応援したい方、活動への助成を検討している方は、下記のページをご覧ください。
助成の募集時期や条件は、掲載情報をご確認ください。






