それはある依頼から始まりまった。
「鷹尾さん、主人に目標をもって欲しい。主人が買っていたプラモデルを創る場所を提供して下さい。お願いします。」
ご主人のことを愛する奥様の、心からの声を聴いた。早速、医療介護施設かめやまの施設長である下稲葉主一氏(弊法人事務局長)にお願いをし、施設内で空室になっているお部屋を貸して頂く事になった。ご夫婦ともに喜ばれたが、ご主人が行動に移すことはなかった。
そんなある日、志免町社会福祉協議会の方々を、志免中学校の仲村先生にご紹介をた際、たわいもない会話のなかでそのご夫婦の話が口を突いて出た。すると、その話に感動した仲村先生がすぐさま反応して下さる。学校が推進をしている「コミュニティスクール」の推進と、このご夫婦の想いが叶う事に繋がるかも..
仲村先生のお気持ちをご夫婦にはなす。奥様の頬から大粒の涙が流れ、何度も何度も感謝の気持ちを言われる。深い深い愛情が形になろうとしている。こみ上げる歓びに心が躍動したのだろう。
そしてR5.1.11、ご夫婦を迎えにいき、一緒に志免中学校へ。仲村先生と辻先生と面談。終止にこやかな雰囲気の中で話が進む。いよいよ、中学生のみんなと熟練の技のや人生の荒波を乗り越えてきた智恵を持つ長老が協働し、1つのプラモデルを完成させる活動が始まる。別の言い方をすれば、未知との遭遇という旅が始まるのだ。
先日、志免中学校と弊法人が協働している「支え合い新聞部」の活動の際、中学生vs高齢者がコミュニケーションをテーマに座談会を行った。双方コミュニケーションの考え方や方法に違いが少なかったが、高齢者が中学生とコミュニケーションを取ることに自信がないということが判明。それがわかっての今回となる。
しかし高齢者側には、この国やこの地域の未来に対し、それを引っ張っていく人生の後輩たちに対し、自分の持つ智恵や技術は、相手が望めばできるだけ多く伝えたい! その気は大いにある。ただその場を自ら創り出すことに自信がなく、交わることが出来ていなかった。
今回の「智恵つなぎプロジェクト」第1弾!はその試金石となる。何とかここが自然なスタイルで繋がり、プラモデルつくりでお互いがお互いを認め合う関係になり、互いに敬意を持つことに発展すると嬉しい。
中間世代として、何とかこのプロジェクトが多面的に行われることを期待し取り組みたい!